次世代DVDについて
今年中にはHD DVDプレーヤーが来年の前半にはBD-ROMプレーヤーが出てくる予定である
次世代DVDのプレーヤーですがかなり前の記事にかなり大きな問題になりそうな
ことが書かれています。(古いので知っているよという人にはすみません)
Blu-ray DiscとAOD――本格普及の鍵は“ROM”が握る
http://www.itmedia.co.jp/news/0309/22/nj00_bluandaod_2.html
これによると東芝の山田尚志氏は次のように語っています。
「ハリウッドは、HD-TVに対しては、暗号化したデジタル出力しか認めないといっている。 こうなると、HDディスプレイといって販売したものがほとんど使えなくなってしまう。 また、(パッケージタイトルを再生したときの)コンポーネント出力が、HD-DVD対応の プレーヤーから出せるかどうか難しい話になる」
ここで問題になってくるのはやはりデジタル出力しか認められていないと言うことに
尽きると思います。これが実現してしまうとアナログ出力ができずにデジタル出力
のみになります。今のHDTV*1に主に搭載されているのはアナログ入力のD端子や
コンポーネント端子(どちらも同じです(正確にはちょっと異なりますが))です。
また、映像のデジタル出力と言うとHDCP対応のDVI-D(DVI-I)端子やHDMI端子が
使用されるわけですが、本来ハイビジョンが見られると言うことで去年のオリンピックなどで
非常に良く売れた液晶やプラズマといったHDTVの大半の機種にはこの端子は搭載
されていません。つまり、HD DVDやBDのハイビジョンコンテンツがハイビジョンが
見られるはず(厳密にはちょっと違いますが)のTVの多くは見られないことに
なってしまいます。(見られても映像品質をDVD相当に下げて見ることになると思われます)
音声もHD DVDやBD-ROMで採用予定のDolbyDigital PlusやDTS HDに関しては
本来の音質で再生するのにはHDMIやi.Link接続でないと不可能であるようです。
まぁ、音声に関してはデコーダーが新たに必要なのでどちらにしても新しいAVアンプを
買う必要がありますから、こちらは仕方ないかもしれないですね。一応どちらの規格も
本来の音質でなければ従来の機器でも再生できるようにできていますし、映画の音声の
音質にこだわりがある人も少ないようにも思えますしね。
しかしながら、ハイビジョンがDVD並みになってしまうというのは素人が見ても
差がはっきりとわかってしまうような気がします。著作権保護とはいえ、
本来再生できる性能を有する機器でも端子のために本来の性能を発揮できないというのは
面白くない話ですね。このまま行ってしまうと、デジタル放送のコピーワンス並みに
不便で面白くないものになってしまいそうです。
*1 HDTV(High Definition TV)・・・ハイビジョンテレビのことです。ハイビジョンという言葉自体は
日本独自(と言うかNHKが考えた)のものだそうです。
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